特別に敏感肌な人を除いては、白髪染めを選ぶ時に安全性を第一に考えるということはないかもしれませんね。
どんなカラーに染まるか、色持ちはいいか、塗布しやすいか、もちろんそういうことも大切ですが、やはり安全な白髪染めを使ってもらいたいところ。
実は近年、市販の白髪染めを使っている女性の健康被害が報告されることが多くなっているんです。
安全な白髪染めかどうかを判断するひとつのポイントに、酸化染毛剤か非酸化染毛剤かということがあります。
白髪染めによるトラブルは、主に酸化染毛剤によって引き起こされているからです。
酸化染毛剤に使用されている代表的な成分に、ジアミンというものがあります。
ジアミンは酸化することで黒く変化し、白髪を染める働きをする化学物質です。
ジアミン配合の白髪染めは一度でしっかりと色が入り、色持ちもするので人気が高いのですが、安全面からいうと不安な製品です。
白髪染めによるトラブルの多くは、ジアミンによって起きるジアミンアレルギーだといわれています。
かゆみや湿疹を生じたり、頭皮以外の広範囲に渡ってただれてしまったり、症状が重い人では髪が抜けたり、呼吸困難に陥ったり……と、軽く考えていると怖いのがジアミンアレルギーです。
自分は敏感肌ではないし、ジアミン配合の白髪染めを使っても平気だったから安全面の不安はない。
そう思われる人もいるかもしれませんが、ジアミンアレルギーは花粉症と同じで、ある日突然発症するもの。
今までが大丈夫だったからといって、これからも大丈夫という保証はどこにもないのです。
ジアミンに対するアレルギー反応が体内に蓄積されていけば、ある日アナフィラキシーショックを起こす危険もあります。
ですから、今までにジアミン入りの白髪染めのような酸化染毛剤を使っていた人も、安全性に意識を向ける必要があるんです。
では、非酸化染毛剤の白髪染めとはたとえばどんなものかというと、有名なのは植物性の染料を使ったヘナです。
ヘナを使った白髪染めは、安全性が高いことで知られています。
化学物質で染める白髪染めよりは、刺激も少なそうですよね。
もちろんヘナの白髪染めや、他の非酸化染毛剤なら確実に安全かといえば、そうではありません。
アレルギーには植物に反応するものもありますから、天然由来の成分でもアレルゲンになるおそれがあります。
誰にとっても確実に安全と言える白髪染めはありませんが、慎重に白髪染めを選んだり、使う前に必ずパッチテストを行うなど、安全を意識することが大切なんです。
ジアミンアレルギーは一度発症すると治ることがないので、ジアミン入りの白髪染めを使う時には、とくに慎重になってください。